今回は、「古事記と日本の神々がわかる本」吉田邦博 (著)と、高千穂の雲海の写真を紹介します。
「古事記と日本の神々がわかる本」吉田邦博 (著) の紹介
〜 日本神話、古代史の名場面から八百万の神々の素顔まで 〜
表紙カバー、描かれた神々の背景の写真「高千穂の雲海」は当方撮影の写真をお使いいただきました。
学研パブリッシングより「古事記と日本の神々がわかる本」吉田邦博 (著) が、9/8発売されます。
古事記の内容と、神々の紹介、非常にわかりやすい本だと思います。
昔の絵なども豊富に掲載(写真参照)、興味をそそります。
単行本: 247ページ
出版社: 学研パブリッシング
amazonでの内容紹介引用
“日本最古の史書『古事記』に記された有名な神話と天皇の事跡をダイジェストで紹介。さらに、豊富な図版による日本の代表的な神々の図典も収載。全体を立体的に理解できる『古事記』と日本の神々を知るための入門書である。”
吉田邦博:1958年、福岡県生まれ。文筆家。駒澤大学仏教学部卒業後、國學院大學神道學専攻科修了。原始仏教や神道、さらにはキリスト教をはじめとする西洋思想など、多岐にわたるテーマで幅広い執筆活動を展開した。2013年11月23日没
各項目こんな感じの構成です。
〔著作権上、拡大画像はありません。〕
amazon/楽天ブックスで購入出来ます。
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実際、どのうような項目があるのか・・・、目次を引用し、紹介します。
巻頭カラー 庶民の祈りと神々 1
絵画に見る神々の柄劇 6
プロローク「古事記」とは何か 18
第1章 イザナキとイザナミの神話
天と地のはじまり
高天原に次々と姿を現す天地創成の神たち 26
国土創成
兄妹神の正式な結婚により日本列島が誕生する 28
神生み
「八百万(やおよろず)の神」と称されるさまざまな神々が誕生 30
黄泉国(よみのくに)の探訪
変わり果てた妻の姿に驚き、逃げ帰る伊邪那岐(いざなぎ) 32
三貴子の誕生
禊(みそぎ)の最後に伊邪那岐(いざなぎ)が生んだ最も強力な神々 34
第2章 アマテラスとスサノオの神話
スサノオの誓約“うけい”
互いの持ち物を噛み砕き、生まれた神々で勝敗を決する 38
闇に包まれた高天原(たかまがはら)
天照大御神(あまてらすおおみかみ)が隠れ、世界は闇に閉ざされる 40
天石屋戸開き
天照大御神(あまてらすおおみかみ)の再登場と、そこに隠された意味 42
惨殺された女神
食物の女神の死体から五穀の種と蚕が生まれた 44
ヤマタノオロチ退治
8つの頭と8つの尾を持つ大蛇と戦い、勝利する 46
スサノオの神裔(しんえい)
出雲国を本拠地とし、多くの御子神をなす 48
第3章 オオクニヌシの神話
稲羽の素兎
助けた兎の予言と兄神たちの殺意 52
オオクニメシの試練
数々の難題を乗り越えて須佐之男(すさのお)に認められる 54
出雲の建国
少名毘古邪神(すくなびこなのかみ)とともに出雲国の整備に乗りだす 56
葦原中国(あしわらなかつくに)の平定
出雲国を支配下に置こうとする高天原の神々 58
オオクニメシの威信
出雲国をめぐる天津神(あまつかみ)の策略 60
アメノワカヒコの親友
天若日子(あめのわかひこ)の葬儀中に、瓜ふたつの神が現れる 62
国譲り
出雲の英雄・大国主神(おおくにぬしのかみ)が国譲りを決意する 64
第4章 地上に降りた神々の物語
天孫降臨(てんそんこうりん)
天降る邇邇芸命(ににぎのみこと)の前に立ちはだかる謎の神 68
高千穂の宮殿
高天原から降った神々は高千穂に拠点を築く 70
天皇家の祖神
木花之佐久夜毘売(このはなさくやひめ)が産んだ3柱の御子 72
山幸彦の嘆き
海幸彦の釣り針を求めて海神のもとへ赴く 74
降参した山幸彦
2個の不思議な珠を使って海幸彦を攻略 76
山幸彦の末裔
山幸彦と豊玉毘売(とよたまひめ)の子孫が、初代・神武天皇となる 78
第二部 古代天皇の物語
第1章 神武天皇から開化天皇まで
神武天皇の東征
高千穂宮を出発じて畿内を目指す 84
タケミカグチの霊剣
葦原中国を平定した大刀が降される 86
神武天皇の即位
荒ぶる神々を平定して初代天皇となる 88
イスケヨリヒメの物語
異母兄による御子たちの暗殺計画を阻む 90
欠史八代
事績が伝えられない8人の天皇 92
第2章 崇神天皇から景行天皇まで
三輪山の神
活玉依毘売(いくたまよりびめ)が心ひかれた気高い青年 96
初国知らしし天皇
国家体制を整えて統治した初の天皇 98
サホビコの反乱
夫である天皇と愛する実兄との問で苦悩する后 100
ホムチワケの物語
出雲大神が垂仁天皇の夢枕に立つ 102
非時の香の木の実
常世国(とこよのくに)に実る不老不死の果実を求める 104
景行天皇(けいこうてんのう)とふたりの皇子
兄を殺した小碓命(おうすのみこと)が熊曾建(くまそたける)の討伐に向かう…
ヤマトタケルの受難
帰還してまもなく東国平定を命じられる 108
ヤマトタケルの死
倭建命(やまとたけるのみこと)に代わって弟橘比売(おとたちばなひめ)が海神に身を捧げる 110
白鳥と化したヤマトタケル
倭建命の魂が大和へ向けて飛び立つ 112
第3章 成務天皇(せいむてんのう)から応神天皇(おうじんてんのう)まで
神功皇后(じんぐうこうごう)の神がかり
住吉三神の怒りを買い、天皇が崩御する 116
神功皇后の朝鮮出兵
住吉大神の導きにより勝利を収める 118
オシクマの反逆
神功皇后と御子を軍勢が待ち受ける 120
応神天皇(おうじんてんのう)の謎
仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)以外の人物が父親か? 122
応神天皇と河内王朝(かわちおうちょう)
「イリヒコ」系の三輪王朝(みわおうちょう)から政権が移る 124
アメノヒボコの渡来
新羅国(しらぎこく)の王子が渡来し、但馬国(たじまのくに)にとどまる 126
第4章 仁徳天皇(にんとくてんのう)から仁賢天皇(にんけんてんのう)まで
仁徳天皇とイワノヒメ
「聖帝」と称されたが、皇后の嫉妬に悩まされた 130
皇太子の悲恋
美しい妹に恋をした木梨之軽太子(きなしのかるのひつぎのみこ) 132
目弱王の変(まよわのきみのへん)
安康天皇(あんこうてんのう)の御代に起こった権力闘争か 134
葛城の一言主(かつらぎのひとことぬし)
専制君主となつた雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)が怪異に遭遇する 136
ふたりの皇子の発見
皇位を継ぐべき少年が播磨国で見つかる 138
顕宗天皇(けんぞうてんのう)の仇討ち
父重を殺された顕宗天皇の復仇物語をつづる 140
古事記に登場する神々
第1章 創世の神々
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
宇宙の神聖なる中央に座す最高神 146
高御産巣日神(たかみむすびのかみ)
天孫降臨の司令塔となる神聖な生成力の神 148
神産巣日神(かむむすびのかみ)
生命の再生をりかさどる大地母神的な存在 150
宇摩志阿斯詞備比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)
旺盛に伸びる葦の芽のような強い生命力の象徴 152
天之常立神(あめのとこたちのかみ)
天地が分かれたのち、天の礎が定まったことを示す 154
国之常立神(くにのとこたちのかみ)
大地そのものを神格化した存在 156
豊雲野神(とよくもののかみ)
生命に満ちた豊穣な大地を神格化した存在 158
宇比地邇神(うひぢにのかみ)・須比智邇神(すひぢにのかみ)
土や砂を意味する神名を持つ男神と女神 160
意富斗能地神(おおとのじのかみ)・大斗乃弁神(おおとのべのかみ)
目に見えない生命力が具象化する様子を示す 162
伊邪那岐神(いざなぎのかみ )
伊邪那美神(いざなみのかみ )とともに国土を生みだす 164
伊邪那美神(いあざなみのかみ)
国生みののち黄泉国へ去り、死の起源をつくる 166
第2章 イザナキとイザナミに連なる神々
水蛭子神(ひるこがみ)
葦の船で流され、のちに福の神となる 170
大宜都比売神(おおげつひめのかみ)
大類に五穀をもたらした豊穣の女神 172
火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)
母の伊邪那美神に大火傷を負わせて殺される 174
波邇夜須昆古神(はにやすびこのかみ)・波邇連夜須毘売神(はにやすびめのかみ)
床に伏せる伊邪那美神が生んだ土の神 176
建御雷之男神(たけみかづちのかみ)
力自慢の国津神を屈服させた武神 178
経津主神(ふつぬしのかみ)
建御雷之男神と並び称される武神 180
豊宇気昆売神(とようけびめのかみ)
天照大御神の食物をつかさどる神 182
大山津見神(おおやまつみのかみ)
須佐之男命と邇邇芸命に娘を嫁がせた日本酒の祖神 184
住吉三神(すみよしさんじん)
海上交通の要衝・大阪に鎮座する海の神 186
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
高天原の主神にして皇祖神として崇められる神 188
月読命(つくよみひめ)
夜の国を治め、月齢や暦を読む 190
須佐之男命(すさのおのみこと)
高天原を追放されたのち、出雲国を治める 192
菊理媛神(くくりひめのかみ)
神と人とを「くくる」巫女的な存在か 194
第3章 スサノオに連なる神々
宗像三女神(むなかたさんじょしん)
玄界灘に暮らす人々が海上交通の守護神として信仰 198
櫛名田比売(くしなだひめ)
櫛に身を変えられ、八保大蛇から守られた豊穣の女神 200
宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
農耕の神から商売繁盛の「お稲荷さん」へ 282
大年神(おおとしがみ)
大飼主神に手を貸した豊年・豊作の神 204
大山昨神(おおやまくいのかみ)
「松尾様」として崇められる酒づくりの神 206
大国主神(おおくにぬしのかみ)
天孫に国を譲りた出雲建国の英雄 208
少名毘古那命(すくなびこなのみこと)
ガガイモのさやに乗って現れた小さな神 210
事代主神(ことしろぬしのかみ)
大国主神に国譲りを進言した託宣の神 212
第4章 アマテラスに連なる神々
思金命(おもいかねのみこと)
萎くの知恵や思慮分別を兼ね備える 216
天児屋命(あめのこやねのみこと)
天皇家の祭祀をつかさどった中臣氏の祖神 218
天宇受売命(あめのうずめのみこと)
天石屋戸の前で踊った芸能の神にして巫女の祖 220
天手力男神(あめのたぢからをのかみ )
天照大御神を天石屋から引きだした怪力の神 222
猿田毘古神(さるたびこのかみ)
天之八衢(あまのやちまた)で天孫一行を迎えた有力な国津神 224
天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)
葦原中国に降った邇邇芸命の父神 226
邇邇芸命(ににぎのみこと)
神々を率いて高千穂に降った天孫 228
木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめ)
燃えさかる産屋で御子を産んだ美しい女神 230
火遠理命(ほおりのみこと)
神話と歴史をつなぐ「日向三代」のひとり 232
豊玉毘売命(とよたまひめのみこと)
出産をのぞかれたことに怒り、故郷の海へ戻る 234
神倭伊波礼昆古命(かむやまとひわれひこのみこと)
高千穂から大和へと東征した初代の天皇 236
倭建命(やまとたけるのみこと)
父に疎まれて漂泊を続けた悲劇の英雄 238
弟橘比売命(おとたちばなひめのみこと)
荒海を鎮めるために身を投げた悲劇のヒロイン 240
応神天皇(おうじんてんのう)
「八幡様」として全国2万余社に祀られる武神 242
『古事記』に見る日本の神々と古代天皇の系譜
『古事記』に見る日本の神々と古代天皇の系譜 244
column
伊邪那岐神を助けた桃は、魔・邪気・穢れを祓う霊力をもつ 36
天皇が継承する三種の神器は 『古事記』 に登場する 50
古代の出雲大社は高さ48メートルの高層建築だった 66
天孫が降臨した高千穂には、神話由来の聖地が点在する 80
江戸中期以降の国学者によって『古事記』の研究が進んだ 168
『古事記』は国内向けに、『日本書紀』は大陸向けに書かれた 196
福の神の「大黒様」は、大国主神と大黒天が習合したもの 214
photo gallery
天照太神岩戸出図 あまてらすおおみかみいわとしゆつず 94
万民八重垣守護尊神 ばんみんやえがきしゆごそんじん 114
古道大元顕幽分属図 どうたいげんけんゆうぶんぞくず 128
七所大権現影像 しちしょだいごんげんえいぞう 241
※本書は、2010年9月21日に小社より発行した『学研雑学百科 古事記入門』に加筆し、再編集したものです。
/ 以上 引用おわり。
国見ヶ丘より見る「高千穂の雲海」
「国見ヶ丘の眺望」は、「ミシュラングリーンガイド」にも掲載されております。
夏もおわりに近づき、朝晩はひんやり、すごしやすくなる頃になると、私は・・今年もそろそろかなぁ〜と、「
高千穂の雲海」のことが気になりだします。
今回は、その「高千穂の雲海」の写真をいくつかご紹介。
高千穂の雲海は、秋に見ることができます。
メジャーな見学場所は「
国見ヶ丘」、駐車場・トイレ等も整備され、一般的な雲海を見学する展望広場までは駐車場から100m程度、階段も無い平坦路ですので、お年寄り、お子様でも大丈夫、気軽に見学出来ます。
シーズンの日曜の朝などはホテル・旅館からの送迎バスなども多くいらして、大変賑わいます。
雲海を見られる「かもしれない」時期は、
概ね9月中旬〜11月末頃まで、時間は日の出時刻頃です。
日の出時刻は、時期により異なります。10月上旬は 6:10頃ですが 11月下旬になると7:00頃です。
雲海は毎日出ているわけではなく、
少しでも見れたらラッキーくらいのスタンスで挑んだ方が良いです。
雲海は、主に以下の気象条件下で出やすい傾向にあります。
晴天続きだが前日に少し雨などで湿気があり、昼と夜の気温差の大きい(温度差15℃以上、適度に冷え込んだ晴天、無風の朝。
秋のシーズン以外では・・冬は気温が低すぎて雲にならず雲海は出ません。
春や夏、ごくごく稀に雲海が見られる事もあります。
運悪く、雲海が望めなかった場合・・
現地に、雲海の写真を陶板に焼き付けた案内板がありますので、ご覧ください。(この案内板の写真は当方撮影です。)
もっと高千穂の雲海を詳しく知りたい方は・・
→ 当サイト内ページ、
高千穂の雲海(国見ヶ丘)をご覧ください。多くの情報を掲載しております。
「国見ヶ丘」は、神武天皇の御孫にあたる建盤竜命(タテイワタツミノミコト)が筑紫の国(九州)統治の命を受け、下日向県(しもひゅうががた)を経て阿蘇に向かう途中、ここで四方をのぞまれ、これにより「国見ヶ丘」と伝えられているとの事です。
国見ヶ丘から見る、西の方も阿蘇の涅槃像など見え素晴らしいです。
→
涅槃(ねはん)像写真(お釈迦様が寝ているように見えます。)
国見ヶ丘は「天孫降臨」伝承地ではありませんが、ここに立ち、このような神々しい光景を目の当たりにすると、邇邇芸命(ににぎのみこと)が「天孫降臨」したとするならば、このこのようなところ、こんな感じではだったのかも知れないなぁ〜と彷彿させるようなところです。
天孫降臨の神山としては・・・
「古事記」では・・高千穂の久士布流多気(くしふるだけ)と記されております。
「日本書記」では・・襲の高千穂峯(たかちほのたけ)、くし觸峯(くしふるのたけ)、二上峯(ふたがみのやけ)、添山峯(そふりやまたけ〔祖母山〕)と記されているようです。
一面に広がる、いわゆる“本格的な雲海”を見ることの出来るのはシーズンに数回程度。
写真のような雲海は、一年に一度くらいの出現ではないかと思います。
表紙カバー背景写真および中ページで、この写真をお使い頂きました。
太陽が昇り、気温が上昇してくると雲海は徐々に薄くなったり、上に上ってきたりします。
国見ヶ丘の広場上の小高い丘に建立された約5mの3体の石像。
この日は「古事記の読み語り」もなさってらっしゃる、女優の浅野温子さんがいらしておりました。
声の大きな、神話に詳しそうな方だなぁと思ってたら、あらま!、浅野温子さんでした。(^^)
このとき書いた記事 → 高千穂観光関連ブログ
→ 動画(Youtbeにアップ)
浅野さんは、これまで全国60箇所以上の神社で公演なさってらっしゃいます。
宮崎では、宮崎神宮、狭野神社、高千穂神社で公演されました。
国見ヶ丘の広場より一段上がった丘の上より、高千穂を見下ろすこの石像3体(瓊々杵尊(ニニギノミコト)・大鉗(オオクワ)・小鉗(コクワ))は、「日向風土記逸文」を元にしたもので、「神楽酒造」の先代社長が、高千穂町へ寄贈、建立したもの。
※ 風土記は713年、元明天皇の命により、諸国の国司が産物、地名の由来、伝承等を書いて提出した地誌です。
日向風土記は現在残っていませんが、万葉集注釈(1269年)釈日本記(1274年)という書物に引用されておりこれを「風土記逸文」と呼んでいます。
石像の碑に書かれた文の紹介
日向風土記逸文(ひゅうがふどきいつぶん)
日向の風土記に曰はく 臼杵の郡の内 知鋪の郷
天津彦々瓊々杵尊天の磐座を離れ
天の八重雲を排けて 稜威の道別き道別きて
日向の高千穂の二上の峯に天降りましき
時に 天暗冥く 夜晝別かず 人物道を失ひ
物の色別き難かりき ここに、土蜘蛛あり
名を大鉗小鉗と曰ふもの二人ありて奏言しけらく
「皇孫の尊 尊の御手を以ちて 稲千穂を抜きて
籾となし 四方に投げ散らしたまはば必す
開晴りなむ」とまおしき 時に大鉗等の奏ししが
如く 千穂の稲を搓みて籾と為して
投げ散らしたまひければ 即ち 天開晴り
日月照り光きき 因りて高千穂の二上の峯と
曰ひき 後の人 改めて知鋪と號く
以下は、上記を現代語にした内容
ニニギノミコトが高千穂の二上峰(ふたがみのみね)に降り立った際には、空は夜のように曇り、周りは何も見えませんでした。
ニニギノミコトが困っているところへ、大くわ、小くわと名乗る二人の者(土地の豪族)が現れ、
「あなた様の尊い手で千本の稲穂をつみ、その籾(もみ)をしごいておまきになれば、必ずや空は晴れることでしょう」と申し上げました。
ニニギノミコトは二人の言うとおり、
千本の稲
穂をつみ、その籾をしごいてまいたところ、たちまち天地が開け、日の光が輝き、無事に高千穂の里に着くことができたということです。
それで、この地を「
千穂」というようになり、その上にニニギノミコトの尊さを意味する「
高」の字を付けて「
高千穂」と呼ぶようになったと言われています。
※補記:前半の、「古事記と日本の神々がわかる本」の紹介では、ニニギノミコトは、「邇邇芸命」(古事記表記)でしたが、この項目では、現地案内板に従い「瓊々杵尊」(日本書紀での表記)としました。
今回の記事に関するアクセス等の情報
→ 当サイト内、
高千穂の雲海(国見ヶ丘)を参照願います。
宮崎の神話巡りにも!!
「古事記と日本の神々がわかる本」吉田邦博 (著) |高千穂の雲海
当サイト内関連ページ:
高千穂の雲海(国見ヶ丘)|
高千穂観光|
記紀編さん1300年を記念、「神話のふるさとみやざき」の魅力をお伝えしたく公開しているページです。
このページが、宮崎の再発見、そして宮崎観光、宮崎旅行のきっかけになれば幸いです。
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