記紀編さん1300年 宮崎関連 By MORIMORI 記紀編さん1300年 ~ 神話のふるさと宮崎~ |
【042】西都原古墳出土の埴輪(はにわ)記紀神話の交差は・・・?西都原古墳群と出土した子持家形埴輪を合成(西都市)背景拡大写真 |
今回掲載した写真の埴輪(はにわ)二点、子持家形埴輪と船形埴輪(舟形埴輪)は、いずれも、西都原古墳群にある、宮内庁陵墓参考地(可愛山陵参考地)男狭穂塚、女狭穂塚の「陪塚(ばいちょう)=従者の古墳」とみられる170号墳より大正時代に発掘されたもので、国の重要文化財に指定され、普段は東京国立博物館に収蔵されております。 上記の写真は、宮崎県立西都原考古博物館で、特別展、「西都原の逸品たち 2014年4月19日(土)〜6月15日(日)」にて一時帰郷した際、撮影したものを、それぞれ関連風景写真と合成加工処理したものです。 タイトルに使用した写真は 「埴輪子持家(子持家形埴輪)」 と 西都原古墳群の夕景写真の合成。 上のモノクロ縦の写真は、 「埴輪船(船形埴輪)」 と 美々津の朝の海の写真を合成したものです。 埴輪についての説明、写真は関連ページをご覧ください。 → 子持家形埴輪 → 船形埴輪 背景に使用した写真は 下のギャラリーに掲載しました。 大正の発掘:古墳の保護、「皇祖発祥の地」としての宮崎県の古墳文化を実証が目的今から約100年前、大正元年より同6年まで行われた、西都原古墳の発掘調査は、当時の有吉忠一知事が提唱、発掘調査をとおして、県内古墳の保護を行うと共に、「皇祖発祥の地」として、記紀に記された神話の世界を実証する目的で行われました。東京、京都の両帝大や東京帝室博物館(現・東京国立博物館)さらに宮内省(現・宮内庁)などから考古、歴史、人類学などの分野で第一線の学者が集結、6次にわたる発掘調査を行いましたが、発掘した古墳群の築造は5世紀初頭、結果的には記紀神話と交差する要素は見いだせませんでした。 この西都原古墳群の発掘調査は、後の考古学的調査に道筋をつけた、日本初の本格的な学術調査となったそうです。 しかし・・その後の調査で古墳群の築造年代はさかのぼっている近年では、1995年以降の史跡整備事業によって発掘調査を実施、大正期では5世紀初頭頃とされていた古墳群の築造開始年代は、新しい調査や研究により、現在では3世紀末〜4世紀初頭頃に見直されるなど、各古墳の築造年代の見直しや再評価といった成果が得られているようです。西都原古墳の発掘調査100年の長い歴史の中で、発掘調査が行われた古墳は、全体のわずか1割程度とのこと。 県立西都原考古博物館 神話にも関係する特別展なども皆様は、宮崎県立西都原考古博物館へ行かれたことがありますか? 宮崎県立西都原考古博物館は他県に誇れる立派な施設、しかも入館無料です!! (参考まで・・・先日行った、熊本県立装飾古墳博物館は入場料420円でした。) 丁度、今は梅雨の時期ですが、雨の日でも、問題なし、今度の休みの日、家族で出かけてみてはいかがでしょう。 以下に、これから予定されている特別展をいくつか書いておきます。 今後、神話に関係するような特別展も開催されますので、お見逃し無きよう。 個人的には、神話的には、百足塚古墳出土の形象埴輪、特に“天鈿女命(アメノウズメノミコト)”を彷彿させるという埴輪に興味があります。 |
■埴輪を科学する 2014年7月19日(土)〜9月21日(日) 西都原古墳出土資料、特に埴輪に焦点をあて、県内外より出土した埴輪を比較展示するとともに、最新の研究成果を紹介。 主な展示資料 新田原・百足塚古墳出土形象埴輪(新富町教育委員会所蔵) 三重県松阪市宝塚1号墳出土埴輪船〔複製品・原品は重文〕(文化庁所有) ■日向の神々と出雲の神々 2014年10月11日(土)〜11月30日(日) 日本神話の舞台としての出雲と日向の弥生時代に焦点をあて、国宝「荒神谷遺跡出土青銅器」を始めとする島根県出土資料を中心に展示。 主な展示資料 国宝 加茂岩倉遺跡出土銅鐸(国保有・島根県保管) 国宝 荒神谷遺跡出土銅剣・銅矛(国保有・島根県保管) ■西都原の100年考古博の10年 そして次の時代へ 2014年1月10日(土)〜3月15日(日) 西都原古墳群の100年の歩みを振り返りつつ、西都原古墳群発掘に参加し、日本考古学の黎明期を支えた学者たちの足跡を紹介。 主な展示資料 鳥居龍蔵スケッチ資料(徳島県立鳥居龍蔵記念博物館所蔵) 大正時代の西都原古墳群発掘記録など |
私からのコメント> 埴輪を科学する 2014年7月19日(土)〜9月21日(日)期間中、新富町の、祇園原(ぎおんばる)古墳群の、百足(むかで)塚古墳より出土した形象埴輪が展示されます。 古事記編さん1300年・西キ原古墳群発掘100年記念 イベント&シンポジュウムの際、話題に出た「天鈿女命(アメノウズメノミコト)」を彷彿するという、神がかりした女性の形象埴輪が見れるといいなぁ〜と思い、博物館へ確認したところ、展示予定との事、楽しみです。 > 日向の神々と出雲の神々 2014年10月11日(土)〜11月30日(日) 出雲の一級品資料が見られる!これもかなり期待、楽しみにしてます。 両遺跡の予習?は 下記wikipadiaのリンクで 島根県加茂岩倉遺跡出土 銅鐸 wikipadia 荒神谷遺跡出土銅剣・銅矛wikipedia → 特別展チラシPDF(西都原考古博物館サイト内リンク) 西都原考古博物館への交通・アクセス(車・バス)地図 GoogleMAP Mapfan Mapion 緯度経度 N=32.7.17.8 E=131.23.6.6(日本地理系)車:宮崎市内から国道219号線経由約40分 東九州自動車道西都T.Cから約10分 宮崎空港から約70分、宮交シティから約60分 バス:宮交シティから「西都原考古博物館前」行き(宮交サイト内ページ) もしくは、「西都」行き「西都バスセンター」下車 「西都バスセンター」からタクシーで約10分 駐車場 あり 2014年の西都原考古博物館 開館情報等開館時間 / 10:00〜18:00 (展示室入室は17:30まで)※体験館受付時間は10:00〜11:15 / 13:00〜16:30まで 休館日/月曜日(国民の休日と重なるときは最も近い平日) 年末年始(12月28日から1月4日まで) 4/28(月)、8/11(月)、9/22(月)、12/22(月)は開館 4/16(水)〜4/18(金)、10/9(木)10/10(金)は休館 入館料 / 無料 ※予定は変更になる場合もあります。 最新情報は以下の公式サイト等でご確認をお願いします。 → 西都原考古博物館公式サイトメインページ(こちらで最新情報のご確認を) |
最後に、開設者のつぶやき・・ 先日、入館したの時は閉館1時間前ではありましたが、貸切状態でした・・。 あれほどの施設、展示内容だけに、実に勿体無いです。(特別展等の時などはさらに・・・) 今月、特別展が終わった翌日、この埴輪に関係する興味深い記事が、地元紙宮崎日日新聞に掲載されておりました。 記事を見て、見学したくなった方も多かったのではないでしょうか? もっと早い時期(開催前に)に特集掲載して欲しかったです。 かくゆう私も・・今更ながらの関連記事記載ではありますが(^^;)・・・特別展はまだまだあることですし・・。 以下の動画は宮崎県の作った動画です。手作り感あっていいです。こういう地道な取り組みも必要でしょうね。 『宮崎県立西都原考古博物館』開館10周年 〜その魅力 (県作成の動画 Youtube) |
西都原古墳群の夕景写真は、西都原古墳群内、北側に位置する第三古墳群にある小さな円墳が集中しているところです。西都原古墳群の中心部には・・・ 男狭穂塚(おさほづか)(全長約175m、後円部直径約132m、後円部高さ約18m 日本最大の帆立貝形古墳) 女狭穂塚 (めさほづか)(全長約180m、後円部直径約96m、後円部高さ15m 九州地方で最大の前方後円墳) があります。 男狭穂塚・女狭穂塚はそれぞれ、ニニギノミコト、 コノハナノサクヤビメの陵墓として宮内庁陵墓参考地(可愛山陵参考地)となっており、宮内庁にり管理されております。 西都原は、桜と菜の花|ひまわり|コスモス|高取山のミツバツツジなど花の名所でもあります。 西都市や宮崎県などは、西都原古墳群をはじめとする南九州の古墳群の世界文化遺産登録を目指す活動を今年より始めました。 |
神武東征 お舟出の地と伝わる 美々津の海古事記では・・「何れの処にいまさば、平らけく天の下の政を聞こしめさむ。なお東に行かむと思ふとのりたまひて、即ち日向より発ちて筑紫に」 日本書紀では・・ 「冬十月丁巳の朔……日向より諸皇子・舟軍(ふないくさ)を率いて東征」。 美々津には、海軍発祥の地の碑があり、この碑にある古代船は、この埴輪船と同じ形をしております。 神武天皇は、船形埴輪のような形の古代船で、東へとお舟出されたのでしょうね。 |
「古墳の歩き方 まりこふん著 / 扶桑社」古墳が女性にブーム? 今、若い女性を中心に静かなる古墳ブームがおきているようです。 爆発的なブームという訳ではないようですが、これまでにない、カジュアルな新しい古墳の楽しみ方が話題となり、最近テレビや新聞雑誌等でもよく取り上げられております。 先月には、扶桑社より単行本「古墳の歩き方 まりこふん (著) 」が発売されました。 著者が今まで回った全国の古墳の中より、お奨めの古墳が、判りやすく、地図入りで紹介されております。 判型:A5変形 定価:本体 1,300円+税 amazon価格:¥1,404円(通常配送無料)→ amazonで購入
本の内容につきましては、当サイト内ブログ記事を参照してください。 カバー写真は当方撮影(^^)西都原古墳群のひまわり風景、カバーを外すとパノラマ風景になります。 「古墳の歩き方」は、西都原考古博物館のショップでもお求めいただけます。(6月時点の情報)
若い方の中から「神話ブーム」も起きると良いですが・・・ 大河ドラマで古事記とか・・無理かぁ・・(^^) |
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