水沼神社 湖水ヶ池(こみずがいけ)のハスの花 (宮崎県新富町)
水沼神社・湖水ヶ池公園
【開花情報等】2024/7/29付 宮崎日日新聞によると湖水ヶ池のハスの花が見頃になったようです。例年同様8月半ばまで見頃が続くようです。スタンプラリーも行われています。詳細は
新富町サイトをご覧ください。
宮崎県 新富町 日置の「
湖水ヶ池」は、約4,000年前の縄文海退以降にできあがった海岸部の入り江が淡水化してできた池です。
周囲およそ約1Km、南北に長く延びた面積7ヘクタール、東岸は海辺の防潮保安林に接し、常時渇水することはありません。
湖水ヶ池の辺には、元禄のころの創建と伝わる
水沼神社があり「湖水ヶ池」は水沼神社の敷地となっています。
水沼神社には水波女神が祭られおり、水難除けや農耕の神様として古くから親しまれているそうです。
池周辺は、昭和39年に都市公園「湖水ヶ池公園」として整備されました。
湖水ヶ池のハスの花
湖水ヶ池では、夏に白色の大きなハスの花が咲きます。
2022年 ハスの花の開花最盛期は7月末頃でした。
ハスの花は、例年8月のお盆頃までは楽しむことが出来ます。
湖水ヶ池のハスの花は、日の出前に開き、朝9時頃になると閉じ始めます。
朝8時頃が一番多くの開花を見られる時間帯ですので、7時 - 8時頃の見学をお薦めします。
暑い盛り、早朝は多少過ごしやすい時間帯ですし、ハスの花を見学しつつ遊歩道を散策されると良いかと思います。
ハスの花を見るなら早起きを!
湖水ヶ池のハスの花は、朝、日が差す頃が一番の見頃。(撮影時間 6:29AM)
午後でも見られないことはない
ハスの花は開花して数日間は、朝 開き午後には閉じますが、数日これを繰り返した後、散る頃の個体は午後も閉じないようですので、こういったハスの花は午後でも見ることが出来ます。
午後は比較的日が入るのが遅い、東側の方が残っているように感じられます。
多くの花が見られる早朝は、池の東側の半分位が、防風林で日蔭になっておりますので、ハスの花を入れて映える全景撮影は難しいのが難点。
池全体に日光が差すのお昼頃、この時間帯には多くのハスの花は閉じてしまっておりますし、太陽の光の入射角による関係か?ハスの葉も反射して沈みがち・・・
かといって、曇りの日だと、空が夏らしさに欠けますし、ここのハスの撮影は難しいです(^^;)
下の写真は、池の南側から撮影したもの。今年(2022年)はこの辺りも結構多くの花が咲いておりました。
ハス池とレンコン
「湖水ヶ池」はハス池としても知られ、夏(7月中旬 - 8月中旬)、湖水ヶ池全体がハスの葉に覆われ、白色の人の頭より大きい位の大型のハスの花が咲きます。
殆んどは白色の花ですが、突然変異で桃色の花も(まれに)目にします。
ハスは土の中ではレンコンが育ち、冬に収穫されるそうで、ここでとれたレンコンは、細身で粘りがある糸引きレンコンとして人気の様です。
レンコンは上杉鷹山の実兄でもある第7代 高鍋藩主 秋月種茂(1743年 - 1819年)が貧しい藩財政を立て直すため、当時良質品種であった大和産のレンコンを取り寄せ、地元民に栽培させたのが始りという。
レンコンは毎年3月に池を所有する水沼神社の氏子が協議し、権利を得た人だけが掘ることができるようです。
古くから伝わる独特のレンコン掘りが今も続けられているようです。
一本の竹竿を頼りに、池にもぐり、足先でレンコンを掘り当てるもので、県内でもこの池だけで見られる珍しい風景とのこと。
湖水ヶ池で採れるレンコンは味、形(太い部分で直径4.5cm、長さは約2m)、そして独自の粘りがとても良く、「水神様のレンコン」として人気があるそうです。
一般向けに大々的な販売はしないが、JA児湯農畜産物直売所で販売されることもあるとのこと。 一度食べて見たいものです。
参考リンク
➡ 水神様のレンコン 区画入札に潜入 - 水沼神社春の大祭 - (一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(こゆ財団))
➡ 地域に根ざしてつなぐ、水神さんのレンコン - 宇都宮正和(in SEASON)
水沼神社・湖水ヶ池へのアクセス・地図等の情報
住所:宮崎県児湯郡新富町大字日置679(水沼神社)
地図:
GoogleMap Mapfan Mapion (1006 271 323*53)
緯度経度:32度4分39.25秒 131度30分53.26秒(日本測地系)
東九州道・西都ICより車で約20分
JR最寄駅:日向新富駅 下車 車で約10分
バス:日置 下車 徒歩 0.4km
以下は、現地案内板に当方が一部加筆したものです。
南側(地図右側)にも、池沿いに車を駐車出来るところはありました。
イベント(下段記載「しんとみぶらぶら物見遊山」)以外の普段の日は、東側(地図上側)の道路も車で通れるようですが、「遊歩道」といった感じの道ですので、狭いし、路肩に駐車出来るところは限られますし、歩いた方が無難かと思います。
ハスの花の写真
湖水ヶ池のハスの開花期は、
お盆からお盆まで(新盆(7月盆)と旧盆(8月盆))とのこと、確かにハスの花は7月中旬頃から8月後半頃にかけて、次から次へと咲いており、
規模の大きさに加え、期間の長いのがここのハスの特徴と言えると思います。
湖水ヶ池は周囲1Km・7ヘクタールですから、ハスの種類こそ一種ですが、ハスの咲く池としての面積は九州一ではないでしょうか?。
ハスは葉も綺麗です。(高いところから撮影しました。)
池の中央辺りは水深があるのでしょうか?、ハスの無い部分があります。
湖水ヶ池は、一周 1Km程で回れます。
ハスの開花期は、概ね「お盆から月遅れのお盆まで」の約一ヶ月、周囲を周れば、どこかでハスを見られると思います。
ハスの大きさがわかる一コマ「しんとみぶらぶら 物見遊山 夏 湖水ヶ池」にて。
東側の木立の中の遊歩道は、暑さも凌げ気持ち良いです。
この時期は、突然夕立も・・ 雨のハスの情景もまた良いものです。
突然の夕立に遊歩道沿いにある東屋で しばし雨宿りをしていると、ハスに貯まった雨がザーと落ちる音とか・・したり。
この池の名称が「こみずがいけ」になったのは、以下のような言い伝えがあります。(文・挿絵は現地案内板より)
湖水ヶ池の言い伝え
昔、池のほとりに 太郎兵衛 と お鶴 という親子が住んでいました。
お鶴 は気立てのやさいしい器量よしで、家は貧乏でしたが、二人は平和に暮らしていました。
たまたま 太郎兵衛 は お鶴 のはいてる草履(ぞうり)が、毎朝のように濡れているのに気付きました。おかしいいこともあるもんだと思いながらそのままあ何日かたちました。
ある日の夕方、 お鶴 が「洗濯してくる」と言って池に下りて行きましたが、暗くなっても帰ってこないので 太郎兵衛 は お鶴 を呼びに行ってみました。
洗濯物は洗いもしないで土手に置いてありましたが、 お鶴 の姿はどこにも見当たりません。
太郎兵衛 は、大声で「 お鶴 、 お鶴 」と呼んでみました。
すると正面のハスの葉が風も吹かないのに、ゆらゆらと動いて波立ち、髪を乱した お鶴 が、ひよっこり現われ、黙ったまま悲しい顔で 太郎兵衛 をみつめていました。
太郎兵衛 は、びっくりして「どうした、早う、こっちへこんか」と呼びましたが、 お鶴 は返事もせずに、また波立つ池の中へと消えて行きました。
太郎兵衛 は、気がおかしくなったように、「もう一ぺん、姿を見せてくれんか」と叫ぶと、前にも増して、池の水がはげしく泡だって、現われたのは お鶴 の化身した大蛇だったのです。
声もなく見守る 太郎兵衛 との別れを惜しむかのように、大蛇は再び湖底深くに沈んだといいます。
「ああ、もう、この子は見ることは出来ぬ」と 太郎兵衛 はなげき悲しんだことから、「子見ず池」の名が起こり、後に「湖水ヶ池」となったという事です。
水沼神社(みずぬまじんじゃ)
「水沼神社」の創建は不明。永禄(1558 - 70)の頃には鎮座していたと伝え、宝殿などは湖水の中央にあったという。
御御祭神
水波能女神(みずはのめのかみ)
闇淤加美神(くらおかみのかみ)
鳴雷槌神(なるいかづちのかみ)
水難除けや農耕の御利益があります。
水波能女神は伊邪那美(いざなみ)が火の神である迦具土神(かぐつちのかみ)を産んだとき、陰所(みほと)を焼き苦しみ、漏らした尿(ゆまり)より化生した神で、水神罔象女神(みずはのめのかみ)とも言われ水を主宰する。
また闇淤加美神は伊邪那美が火の神の首を斬ったおり、剣の柄に集まり滴った血から生まれ祈雨止雨の神とされる。
江戸時代、高鍋藩は雨乞い祈祷を度々水沼神社に命じて行ったようです。
参照元:
➡ 雨乞い祈祷が行われた水沼神社/前田博仁( 宮崎民俗学会会長))
国道10号沿いに一の鳥居があり、進むと日豊本線の踏切があります。この踏切の名前は「水神踏切」、その後二の鳥居を経て神社です。
実は、2022年、ハスの撮影に5回程通いまして・・ほぼ毎朝、水沼神社の宇都宮宮司さんと池の畔で遭遇、毎回、貴重なお話を聞かせて頂きました。また、滅多に口に出来ない採りたてのハスの実を頂きました。感謝。
➡ ブログ記事
新富町 湖水ヶ池「蓮の花」 - 蓮の実と「魔道祖師」
今回の写真は、下段記載の「しんとみぶらぶら 物見遊山 夏 湖水ヶ池」の折に撮影させて頂いたものです。
➡ 水沼神社ページ
しんとみ ぶらぶら 物見遊山 in summer @こみずがいけ
2024年は7月7日に予定しているようです。
以下の写真などは、過去(2022年)のものなので、内容は異なります。
ハスの花が見頃を迎えた湖水ヶ池の周りの木陰を散策したり、ハスの花を眺めたりしながら、美味しいモノや楽しいコト、そして、ゆっくりのんびりしたひと時を・・・楽しみませんか? ということで・・
2022/8/7(日)しんとみぶらぶら★物見遊山が開催されました。
これまで「ハスの花祭り」として開催されていたイベントです。
本来、7/31(日)の開催予定でしたが、台風の影響で8/7(日)に順延となりました。
湖水ヶ池周辺の自然を探索する「ネイチャーゲーム」や、湖水ヶ池に関するクイズでスタンプラリーが行われたり、遊歩道となった東側の木陰には「SHOP」や「体験」などのお店が並びました。
今回は、主催者の依頼で他にも多くの写真を撮りました。
このページのテーマ・容量の関係上、ここでは4枚だけ紹介、以下のページにスライドで写真を紹介しています。
➡ しんとみぶらぶら物見遊山
➡ 宮崎ケーブルテレビの映像(Youtubeリンク)
春は「
湯之宮座論梅」、秋(11月初旬?)には「そばの花」のまつりも企画されているようです。
告
- 湖水ヶ池での魚釣りを禁止する。
- 蓮の花、蓮の実の無断採取を禁止する。
- レンコンは許可を受けたもの以外は取ってはならない。
これらに違反した場合 過怠金を徴収する。
水沼神社宮総代
2023/5/17付宮崎日日新聞によると、湖水ヶ池では2020年から池の広範囲でハスの葉が育たずにレンコンの収穫量が激減、児湯農業改良普及センターが調査したところ 土壌の酸素が減り、作物が腐敗しやすい「還元状態」が要因とのこと。
センター職員は水抜きして他の土を耕すことや、腐ったかすを定期的に取り除く対策を助言したようです。
当サイト内検索(画像も)出来ます。
当サイト内「蓮ヶ池のハスの花」関連ページの一部をリンク
|ロータス園勝岡 ハス園(三股町)|蓮ヶ池史跡公園のハス(宮崎市)|記紀の道の古代ハス(西都市)|
その他の宮崎の写真も是非ご覧下さい
-Miyazaki sightseeing photograph collection-
➡ PhotoMiyazaki 宮崎観光写真ページへ
The contents of this site are written in Japanese only Please use English
translationsite.
【当サイトブログ・他】
➡ |
毎日更新(目標)ブログ|
Twitter|
Facebook|
サイト内検索(Googleカスタム検索を利用した、当サイト内ページの検索です。)
リンクフリー twitter facebook Blog等からリンクはご自由にどうぞ。連絡不要です。
ページ内容に関してのご意見、ご指摘、作者への連絡等は、
メール で。
写真の無断転載を禁じます。
Reproduction or appropriation of HTML, images and photographs from within this site is prohibited.
Copyright © MORIMORI All Rights Reserved.
-
PhotoMiyazaki -
Back to Top