宮崎県でショクダイオオコンニャク 初開花
世界最大級の花「
ショクダイオオコンニャク」(学名:Amorphophallus titanum)が、宮崎市の宮交ボタニックガーデン青島(県立青島亜熱帯植物園)で2024年7月8日から数日間 開花しました。
「ショクダイオオコンニャク」の開花は
宮崎県では初の開花 全国で30例目 九州では鹿児島県指宿市の「フラワーパークかごしま」3例(2008年に2株、2010年に1株開花)に続く4例目となります。
この滅多に見られない機会に植物園を管理する「みやざき公園協会」は、開花した7月8日は、特別に温室を21時まで夜間開放、花はわずか1日程度でしぼみ始めるといくということで、開館時間が延長された園内にはニュースなどで知らせを聞いたおよそ1000人が訪れました。
翌7月9日は早朝6:00より臨時開園、多くの方が貴重な開花を一目見ようと見学に訪れ、インターネット(Youutbe)でも開花からの様子を連日ライブ配信され多くの視聴者が閲覧しました。
➡ みやざき公園協会(Youtubeサイト)生配信(7/8-7/16の期間配信)
開花当日夜の公開ではお子様連れの方も多く見かけました。
この花の一番の特徴である「臭さ」を含め、とても貴重な体験が出来たのではないかと思います。
宮交ボタニックガーデン青島(宮崎県立青島亜熱帯植物園)は
大温室等含め全て無料の施設です。
2024年7月の開花時系列
- 5月31日 「イモ」より出て来た花芽を確認 その後順調に生育
- 7月05日 宮崎県公式サイトで 宮交ボタニックガーデン青島でショクダイオオコンニャクの「開花が近い」旨 プレスリリース
- 7月08日 12時過ぎに開花 (お昼頃開花の兆候ありと、指定管理者の「みやざき公園協会」公式サイトで発表) ライブ配信開始
- 7月09日 「仏炎苞」は未明に最大幅(直径155cm)まで開きその後、徐々に萎んでいった。
- 7月11日 23時頃に付属体が萎れ倒壊
- 7月16日 ライブ配信終了 約一月程、ゆっくり時間をかけて地上部が倒れていくとのことです。
前田高志所長「8年目でやっと咲いた。ずっと身守ってくれていたファンもいたので良かった」。(2014/7/8 宮崎日日新聞より)
世話を担当してきた植物園の川上拓也副所長「毎年、発芽する芽を見てきたがことしの芽は何か違うと思っていた。最初は10センチほどの小さなイモだったのでまさかこんな大きな花になるとは思わず、本当にやりとげたなという感じです」(2024/7/9 NHK NEWS WEB 宮崎より)
開花は19時のNHK全国放送ニュースでも報道されました。
ショクダイオオコンニャク
サトイモ科 コンニャク属 学名: Amorphophallus titanum
インドネシア・スマトラ島の限られた場所に生える、サトイモ科の絶滅危惧植物。
世界最大といわれる「花」は高さ3m直径1m以上にもなる。
ギネスブックに認定された世界最大の記録は高さ3.1m
開花時は付属体や雄花群などが発熱し、その温度は35〜36℃まで達する。
また
腐ったような臭いを放ち世界でもっとも醜い花とも呼ばれる。
➡ ショクダイオオコンニャクの開花時の変化(新潟県立植物園資料PDF)
中央に「付属体」下に「仏炎苞」が広がり咲く、開花は短命で、2日程度と言われる。
和名と学名
和名:燭台大蒟蒻(ショクダイオオコンニャク)は、花の形がロウソクを立てた燭台(しょくだい)に似ていることに由来したもののようです。
学名:Amorphophallus titanum(アモルフォファルス・ティタヌム)は、花の先端部分形状から(
巨人のいびつなペニスの意)らしい・・。
正確には 地上部の高さが243cm、地中部のイモ上部から256cm、開花時の仏炎苞の最大幅は直径155cmのようです。
Wikipadia「ショクダイオオコンニャク」の解説より
wikipedia ショクダイオオコンニャクの解説部分より一部引用
花序(かじょ)とその付属体(ふぞくたい)、および仏炎苞(ぶつえんほう)の複合体は直径1.5mに達するとされ、その縦寸は3.5mまでになった記録もある。
肉穂花序の先端は棍棒状の付属体となり、その下の仏炎苞に包まれた部分の上部に雄花、下部に雌花が密生する。
コンニャクなどほかのコンニャク属の植物と同様に、種子から発芽した実生個体は、毎年1枚だけの巨大な葉を展開して同化産物を球茎に蓄積し、数年がかりで巨大な球茎を形成する。
生活史の最後の年には光合成を行う葉に替わって球茎から花序だけを伸張させ、それまでに蓄積した同化産物をすべて有性生殖に向けて使い切る。
開花はわずか2日ときわめて短く、開花初日には花序先端の付属体から腐臭を発して甲虫を集める。
開花後8時間ほどで悪臭の最高潮に達するとされている。これらの甲虫は上に向けて漏斗状に展開した仏炎苞に着地すると這い上がれずに転がり落ち、中心の花序の部分に集められる。ここに他の花に誘引されて花粉をつけた個体がいると、花序最下部の雌花群の柱頭に花粉がなすりつけられ、受粉が成立する。翌日になると雌花の受粉機能は停止し(雌性先熟)、替わって雄花群の葯から花粉があふれ出して甲虫の体に降りかかり、次いで付属体と仏炎苞が枯死崩壊して虫の脱出が起きる。
受粉が成立した雌花は成熟するとサトイモ科の植物に広く見られる朱色の液果となり、鳥に食べられて種子散布がおきると考えられている。
県立青島亜熱帯植物園では、8年前 直径10cm程度イモから
県立青島亜熱帯植物園では、8年前 直径10cm程度イモから始まり、成長とイモ(休眠)の状態を繰り返し、次第にイモは大きくなり、ようやく今年開花した。
成長の記録は以下に記されている。
雄花群の下に雌花群
7/8 お昼頃に開花、15時頃見学した時は開いてませんでしたが、当日夕方、雄花群雌花群が見える部分を切り取り中が見えるようになしてあったようです。(以下の写真は7/9の撮影)
同じ個体の雄花と雌花ではおそらく受精しないのでしょうね。
花粉を、採取して、次咲いた個体の時に人工受精とかできないでしょうかね?
7月8日 開花して3時間後頃の姿
「めちゃくちゃレアな匂いの体験」
ショクダイオオコンニャクは 開花時 附属体が発熱、8時間程をピークに魚が腐ったような強烈な臭いを発することで知られています。
臭いを発するのは、受粉を目的に、花粉を媒介する媒介虫を呼び集める為です。
7/8 開花後3時間程経過した15時頃見学した際は、温室に入った瞬間に、これかぁ・と思うような独特の腐敗臭が漂っていおりました。
臭いはそれ程長く続かないようで、7月9日 再訪した際には、殆んど感じませんでした。
その臭いから「死体花」とも呼ばれるとか・・・
イギリスのRoyal Horticultural Society(王立園芸協会)が世界各地から厳選した10の「醜い」植物の中からインターネット投票で世界一に選ばれた植物とのことです。
関連リンク紹介
➡ 〔宇宙&科学〕人はなぜクサいにおいを嗅ぎたがる? 「死体花」の開花が話題に(ナショナルジオグラフィックス日本版)2024/7/16
花の心部分にある棒状の 花軸「付属体」が折れて倒れた(動画リンクあり)
花の心部分にある棒状の 花軸「付属体」は
2024/07/11 22:52 頃に枯死崩壊しました。
※以下の画像をタップするとYoutube動画の動画(倒れるシーン)へ。
※偶然にもBGM(リピート)に合わせたような倒れ方でした。
7/14見学「付属体」は萎れ縮み、仏炎苞もかなりり萎んで来ているようでした。
これから 約一月程、ゆっくり時間をかけて地上部が倒れていくとのことです。
ショクダイオオコンニャクの「イモ」
ショクダイオオコンニャク 数年後の開花予備軍?
宮交ボタニックガーデン青島では、現在、ショクダイオオコンニャクの新しい株を栽培しているそうで、これらから何年か後に花芽が出て再び見られるかも知れませんね。
次回はお見逃し無きよう! 「臭い」は開花から8時間程みたいなので・・特に
当ブログには、関連ニュースや関連記事のリンクも記載しておりますので興味があればご覧ください。
➡ ショクダイオオコンニャク 県立青島亜熱帯植物園で開花
県立青島亜熱帯植物園(宮交ボタニックガーデン青島)大温室
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青島亜熱帯植物園(宮交ボタニックガーデン青島) 入園案内(開園時間・休館日・料金等)
園内:年中無休 8:30 〜 17:00
大温室:毎週火曜日休館(祝日の場合を除く) 9:00 〜 17:00
料金:無料
アクセス・駐車場
住所:宮崎県宮崎市青島2丁目12-1
TEL:0985-65-1042(宮交ボタニックガーデン青島 管理棟)
地図:
GoogleMap Mapfan Mapion
(843 161 678)
緯度経度:N=31.47.52.5 E=131.28.19.5(日本測地系)
JR:JR日南線青島駅から徒歩5分程度
駐車場:青島亜熱帯植物園(宮交ボタニックガーデン青島)の専用駐車場はありません。
青島周辺の公共の駐車場(GoogleMapに掲載)もしくは周辺の有料駐車場利用
植物園の管理者:宮崎土木事務所
指定管理者:一般財団法人みやざき公園協会
青島亜熱帯植物園・大温室のリーフレット
リーフレット画像は下記リンク先で。
→
リーフレット画像
県立青島亜熱帯植物園マップ
ショクダイオオコンニャク 宮交ボタニックガーデン青島 宮崎県宮崎市
- 2024年7月8日・9日・14日撮影−
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